伊田繊維からのメッセージ
当社は和のくつろぎを提供する会社です。
繊維事業部では主に「作務衣」「甚平」を作っていますが、「作務衣」・「甚平」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますでしょうか。作務衣は陶芸家が着用しているイメージ、甚平は夏祭りなどを思い浮かべる方が多いでしょうか。
もともと作務衣は、禅宗の僧侶が日々の雑事(作務)を行うときに着る衣でした。そのため、作業着としての側面が現在もしっかり残っており、日本の職人さんや和風のお店・旅館などで広く使われています。そば打ち、陶芸家、将棋指し、旅館の仲居さん、料理人、飲食店の店員さん、和菓子職人、整体師、お寺の住職・・・と様々な方がそれぞれの用途で着用されています。
当社の作務衣も先に挙げたように、作業着としても色々な方に使って頂いておりますが、実は作業着とは別の目的で購入される方が多いです。仕事の制服ではなく、一般の方が、和を感じる「くつろぎ着」として、作務衣や甚平を着用しています。欧米化し、「きもの」を着用する方は非常に少なくなりましたが、日々の生活に和装を取り入れて、日本人としての気持ちの安らぎを感じたいという方は非常に多くいらっしゃいます。ジャージやパジャマではなく、作務衣を部屋着や普段着として使いたい。和服に興味はあるけれど、着物を着るには敷居が高く、よくわからないから作務衣を着たい。そんな期待に私たちは応えられるものづくりをしていきたいと思っています。
日本人には、日本の風土や気候、そして日本人の人柄や文化にあった”くつろぎ”や”やすらぎ”があり、長い年月をかけ、私たちの先祖が工夫をして作ってきた歴史と伝統があります。日本人の誰もがDNAとして”和”にやすらぎを求め、日本の伝統や文化に少なからず誇りを持っています。しかしながら、和服への関心が見直されているとはいえ、欧米化した現代においては、まだまだ一般には和装は珍しく、興味や関心を持っても、初めて和装をする方にはちょっとした勇気が必要と感じる方が多いのが現実です。
私たちの役割は、日本の高品質で伝統ある「ものづくり」を現代社会に合う形で製品化し、和の「くつろぎ」を世に提供することです。和服を着用する人が増えることによって、そこに日本の職人の仕事が生まれ、先祖からの伝統や文化をしっかり後世まで伝え残していくこともまた私たちの責務です。日本製にこだわった商品作りもそのためです。介護事業部では、在宅介護を支援する福祉用具のレンタルサービス事業を行っています。高齢化が進む日本ですが、現代の形にあわせた日本人らしい「くつろぎ」を提供し続けることで、お客様に感謝される企業を目指しています。
私たちは一緒に、その目標に向かって、楽しく働ける仲間を求めています。